猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

雑感

 


イジメというのが、まさか自分の娘に降りかかってくると思わなかったのですが、
これって誰にでも起こりえることなんですよね。

 

誰もが、簡単に加害者にも被害者にもなってしまう。
詳細は割愛するのですが、
娘からの相談で、家族会議に至りました。

 

僕はわりかし短気な方なので
「うちの娘になにしてくれるんじゃー!」
と一人で怒っておりました。
泣いて相談してきた、娘が終いには笑っていたのは内緒です。

 

「ダメ、お父さん! 社会的な抹消を物理的にやっちゃダメ、絶対!」


なにやってんの、俺たち。
あ、でもこの話しが言えるようになる前は、シビアで
どうしようかな、って思いましたからね。

 

なんとなく反応が楽しいから、
同調してやってしまったから
深い意味はなかった

 

例えそうだとしても
受けた相手は
楽しくなんかないし
そんな負の感情に同調なんかできないし、
深い傷を背負うわけで。

 

色々な想いがあったり、
感情が錯綜したとしても
決して許されない事がやっぱりあるから。


家族会議の結果、
登校拒否ではなく、
娘が先生に手紙を書いて、渡すことにしました。
これは相方さんの意見。

 

まずは娘がなにに困っているのか
どういう目にあったのか
文章にして、今日渡してもらったのです。

 

娘は自分だけでは不安だというので、
僕も学校側に電話をしました。

 

ここの先生は良い先生だな、と思ったのが
すぐに手紙を確認してくれたし、
すぐに、娘を含む当事者を確認してくれたことで。

 

さらに、決して好意的な感情はもてないけれど
当事者の子が、確認をした時に
「自分たちがやった」
と認めて
「これはイジメだった」
と言ってくれたとのこと。

 

行動そのものは決して褒められたことではないけれど、
素直に受け止めてくれた子達であると思うし。

 


男の子と女の子、
社会という名のグループ
自分とは違う個、自分と少し似たカラー。
価値観とか、好き嫌いとか
色々なことが出る時期だと思うのですが、

 

どんな理由があっても
人を傷つける理由にはならないものね。

 

でも今日先生と話をしながら、
娘がね、
ハンディーキャップを背負っている子に手を差し伸べたりとか
娘の口から聞けないことも聞けたので、
それはそれで良かったのかな、と。

 

願わくば、失敗とか間違いとか
それは誰にでもあることなので、
優しく手を差し伸べられる
守ってあげられる
そんな時にこそ
そんな時だからこそ

 

手を差し伸べる必要があるんだよって、
大人が語ってあげたいな、と思うわけです。

 

強きをくじくは勇気がいるけれど、
弱気をくじくは、それ以上に情けないから

 

どうせなら、くじく前に、くじかれる前に
手をさしのべたい。

 

そんなことを思うのです。

生命の水

 

 水が滴る。滴が落ちる。その瞬間を正視できたのも、ほんの刹那で。直視すらできない、激痛が俺を襲った。
「意識がまだあるか?」
 白衣の男は、興味深そうにデータの変化を追いかける。
 体が内側から灼け、激痛が体の中を駆け巡る。その様を尻目に、男はさらにタブレットをその指でなぞっていく。
「普通はこの段階で細胞が死滅するんだが、君は耐えるんだな」
 この男はなにを――。
 この実験に成功したら、君は優秀な遺伝子保持者として、国から保護を受ける。もし失敗したとしても、全て貴重なデータだ。君の命含めて、その全てを保証しよう――。
「もう少し、生命の水(アクア・ヴィエ)を追加するか」
 ヤツは楽しげに、笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

twitter300字SS参加作品、そして実は拙作「限りなく水色に近い緋色」から、でした。多分、僕の作品を知らなくても、この空気感は楽しんで頂けるかなぁ、と。

救いのない展開ですが、僕は書いていて楽しかったのは鬼畜なんでしょうか^^;

 

でも、今回も楽しかったです。

ハーフタイム

 

 先輩のシュートが、ネットを揺らす。ホイッスルがけたましく鳴った。バスケットボールが、バウンドするとともに歓声が上がる。
 ハーフタイムに入って、みんなが駆け寄る。マネージャーの子達が、スポーツドリンクを手渡そうとするが、先輩は汗を拭きながら、気付かない振りをして私の元へ歩み寄る。
 先輩はスポーツドリンクが苦手だ。だから私は満を持して――。
「せ、先輩、それ私の、私の口をつけ、つけたヤツ!」
 きっとどう考えても冷静じゃない私を尻目に、先輩は小さく笑む。
「冷えすぎたミネラルウォーターもちょっと苦手なんだよね」
 この前は、よく冷えた方が好きって言ってたくせに――。
「お前の方が好きに決まってるじゃん」

 

 

 

 

 

恒例、Twitter300字SS参加作品でした。

299文字。

きっと、スタメンのみんなは思ったんだろうな。

「よそでやれよっ」て(笑)

 

 

 

 

指が音を求めるけれど

 かつてロックシーンを彩っていた時期もあったが、すっかり音楽業界に嫌気がさし、今や高校教師に返り咲いている。
 あれほど嫌いになった音楽なのに、残業していると、ギターを触りたくなる時がある。音楽室の防音設備なら聞かれることもない。聞かれたところで、困ることもないし音楽に未練もない。ただ衝動時に音に触れたくなる時があるのだ。
(嫌いになったはずなのにな)
 苦笑いを浮かべながら、弦を爪弾き、口ずさむ。
「斉藤先生って、ワトスンの慶?」
 女子の声に遮られて、音が途切れた。なんでコノ時間にウチの生徒がとか、なんでムカシの俺を知っている、とか、色々渦巻くなか――指だけが、弦に触れようと揺れていた。

 

 

 

 

 

毎度恒例、Twitter300字SS参加作品」でした。

今回は「歌」という興味深いお題でしたが、

思い描きながら、時間があっという間に過ぎ去ってしまったというのが本音です。

いろいろと思い浮かべたことはあって、

「失われた音楽」だったりとか、「吟遊詩人」「疲弊した人々に勇気をもたらす音楽」だったりとか、色々と思い浮かべるものはあったのですが、

昔書こうとしていた、小説で音楽を表現したい、ロックンロールを書きたい、ロックな恋愛ものを書いてみいたいという思いで書いたプロットを掘り起こしてみたのでした。

 

結果。300字SSとしては不消化でしたが、

まぁ参加できただけで良しとさせていただこうとポジティブシンキング。

今回は自分の作品よりも、参加される他の方の作品が楽しみでなりません。

とりあえずは、今回も参加できてよかったです。

 

 

【追記】

一晩寝て見直してみたら、歌というテーマなのに、歌が具体的にでていなかったので、ちょっと微修正をしました。大変、失礼いたしました。

名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)を観てきました!

f:id:oka-reo:20190421180602j:plain

名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)】


名探偵コナンは、僕が高校生の頃からの連載で、ある意味
時代を生きてきた名作なわけですが、
実は劇場でしっかりと観るのが初めてでしたので、
とても楽しみに行ってきました!
同僚さんからもオススメされましたからね!

 

 

 

1.あらすじ

19世紀末に海賊船と共にシンガポール近海に沈んだとされる、世界最大のブルーサファイア“紺青の拳”。現地の富豪が回収を目論み、表舞台にその姿を現した時、マリーナベイ・サンズにて殺人事件が発生。現場には、怪盗キッドの血塗られた予告状が残されていた―。一方、シンガポールで開催される空手トーナメントを観戦する為、蘭と園子は現地を訪れていた。パスポートを持っていないので海外渡航できないコナンは留守番のはずだったが、彼を利用しようとするキッドの奇術的な方法により、強制的にシンガポールへ連れてこられてしまう。キッドに従わなければ日本に帰ることすらできないコナンは、メガネ、腕時計、服などすべて奪われ変装することに。その正体に気付いていない蘭に名前を聞かれ、とっさにアーサー・ヒライ(!?)と名乗る。やがて、キッドはある邸宅の地下金庫にブルーサファイアが眠っているという情報を得る。いとも簡単に侵入成功したと思われたが、危険すぎる罠がキッドを待っていた。立ちはだかったのは、400戦無敗の最強の空手家・京極真。キッドの命運は…!? そして、不吉な何かを予兆するかのようにシンガポールの象徴・マーライオンから真紅に染まった水が放出される!

anime.eiga.com

アニメハック様より引用。

 

 

2.感想

個人的な感想としては、大満足でした。
コナンとキッドとという王道に、空手無双にして園子ちゃんの彼氏、京極君との三つ巴。


コナンそのものが、キャラがたったエンターテイメントであるのは確かですので、
ここはブレるはずもない。

 

映画が観終わってから、他の方の感想も読ませてもらったりしてましたが、
ココらへん、賛否両論ですね。
コナン映画をこよなく愛する人は、ミステリー色が薄いとの感想もあり、
恋愛色の面から満足との声もあり。
ここらへんは、ファンそれぞれの感情もあるので難しいと思いますが、
僕個人としては、コナン(新一)と蘭ちゃん、園子ちゃんと京極君という組み合わせ。
さらにキッドという異分子を交えながら、ラストまで疾走していく様が、素晴らしかったと思います。

 

まさしく、ラストまで。
特に新一(コナン)←あえて逆の書き方をする。
と蘭ちゃんの関係ですよ。
この関係性。この関係性が唯一無二で。
逆に考えると、蘭ちゃんの再優先事項は、
やはり、高校生探偵の工藤新一だ、とも思うわけで。ここまで書くぐらいだったら、ネタバレ感はないよね? と思いながら。


ただミステリー作品としても、キャラクターエンターテイメントとしても、ですが。
少し情報量が多く。またミステリー領域そのものの、謎要素は比較的薄めでしたので、
その情報量のバランスから「あれ? それってどういうこと?」となるのでした。

思い返すと、あぁそういう事かってなるのですが。少し伏線回収が浅い感じはしました。

 

その分、バトルと疾走感は満載だし、
コナンとキッドのバディはワクワクするし、
もう一つ、可愛いなぁと思ったのは、
シンガポールという地で、情報収集すらままならないコナン君、もといアーサー・ヒライ
そこを助けてくれた彼女――。
ああ、これはもう劇場でみてください。
前髪をおろした園子ちゃんも確かにステキなんですが、
電話でのやり取り、データでのやりとりをする
このバディも、本当にステキだったんです!

 

3.娘ちゃん達の反応

 

我が家はですね、家族で映画を見に行く事が多いのですが、
娘ちゃんが、良いシーン1歩手前で、トイレに立った(え?

でも肝心なシーンは観れたので、とりあえずよかったです!
あ、来年の映画予告、ネット界隈でも皆さん、期待に満ちた声を上げられていましたが、
一番、大興奮していたのは、尾岡家では娘さんであったと、ここではお伝えしておきます(笑)

PTA活動に終止符を打つ話し。(ややグチ)

2年間PTA本部で、副会長をしてきました。
前会長さんから紹介を受けて、微力ながらお手伝いできたらと思いましたが、
ちょっと挫けてしまったので、それを自分のセルフケアとして書きたいと思っています。

 

理由としては、中の人たちと折り合いがつけられなかったこと。
長年経験してきた人達と同じ熱量をもてなかったことでしょう。

 

今までも保育園の保護者会や、放課後児童クラブ(学童保育)の保護者会の役員をさせてもらいました。それは、保護者としてお世話になる以上、行動でもお返ししたいなって思いもあったし、他県から引っ越してきた僕からしてみたら、誰かしら何かしらの繋がりがもてたらいいなぁ、と思っていたワケです。

 

PTAの本部さんは大変です。
学校行事や総会、時代情勢に合わせて規約も変更も勿論そう。下部組織もあるけど、単位PTA(学校単位)の上部組織もあって(市PTA等)その会議や、研修会や行事があったりして、会長さんは、そこに参加して奮闘されるわけだから、そこの熱量に比べると、それは確かに低いよねと思うわけです。

 

ただ、僕自身も、PTAとしては初めてで。その中で経験を積みながら――が当初の目標でしたが、現会長さんや、先輩副会長さんと足並みが揃わなかったんですよね。不協和音と言ってもいいのかもしれません。

 

会長さんは、有給休暇をどんどんと消化して、お休みを学校行事や地域行事、PTA行事に注ぎ込まれる方で。

 

僕にはどうしても、そのエネルギーがなかった。


もう一つネックがあって。
子ども達の為にPTA本部に協力しているはずなのに

「今日はPTAの会議があるから」
と言うと
「今日は一緒にご飯が食べられないかもしれないんだね」
と言われるわけです。

 

辞めたいという思いを(実際に口にも出しながら)
ズルズルとココまできてしまった、僕の反省です。

 

今年度は尾岡が会長をする予定でしたが
「尾岡さんじゃムリ」と会議でいきなり言われました。
そこで改めて、そこまで迷惑をかけているのなら辞めたいと言ったら
「尾岡さんの成長の為にも、本部役員はやるべき」とも言われました。

 

ごめん、成長するという意味が僕には分からなかった。
でも、ここでは愚痴を並べても仕方がないので。
だから分析をしながら、できるだけ確実に行って、
できるだけ輪を広げるようにして、と思っていましたが、
まぁ無理なものはムリなんですよね。

 

エネルギーが、到底ありません。

 

昨今、色々PTAについては言われていて、
僕はある程度PTA活動が学校運営では、保護者も協力していかないといけないというスタンスではありました。

 

ただね。
もう辛くなったなぁ……。

 

全うできなかっただけと言われれば、それまでです。
今、仕事の中で経営者研修、リーダー研修をする中で、それが活かせなかったのも残念です。

 

ただ、今はね。
少し休みたいな、って思います。やっとこれで、自分の好きなことに時間を注ぎ込むんだって思うと
少しほっとしている自分もいるのです。

花の育て方を教えてほしいんです

「殿下の様子がおかしい?」
 近衛騎士の彼女から、相談を受けて騎士団長は面食らった。もともと自由奔放な彼女は、殿下を連れ回し、城下にお忍びへくりだす。
 そんな彼女が悩んでいる。どうも、殿下が彼女に隠し事をしているらしい。殿下らしからぬが――そんな彼女を見ていると、放っておけない。だからと引き受けたのがいけなかった。

 

 


「は?」
「だ、団長! なんども言わせるな! 薔薇を育てているんだ! 彼女に贈りたくて!」
 最後は顔が真っ赤である。殿下は薔薇の育て方を教えろと言う。それも彼女には内緒で、と。
 薔薇ほど育てることが難しい花も無いが――。
 それ以上に、あなた達の花をとっとと咲かせた方が簡単なのに、な。

 

 

 

twitter300字SS参加作品

テーマ「咲く」でした。298文字!

 

 

 

 

ちょっと後書き。

咲くでいろいろイメージしていたのですが、

結局は時間がなくて、この二人がでてきた、という。

 

そして騎士団長は「騎士には王が必要で」ででてきた彼だったりします。

kakuyomu.jp

 

 

二人に振り回される人が増えてきた感じですね。

宮廷魔術師の彼女も含めて、また賑やかなエピソードが書けたらと思いますが。

300字SSで生まれた二人だからこそ、

また機会があれば300字SSで書かせていただけたらと思います。

 

今回も楽しかったー!