猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

火焔の少女

 研究サンプルとして生まれた私の能力は発火能力(パイロキネシス)だった。当時の私は、力の制御ができず感情的になると、すぐに炎が燃え上がった。

 だから決めたのだ、怒らない、泣かない、喜ばないと。
 だって私が、貴方を焼いてしまったのだから。

「まだ、そんなことを思ってるの?」

 彼は変わらない顔で、微笑む。暖かい炎に薪を加えながら、火を囲むみんなの顔が笑顔で。

 どうして、そんな顔をするの? 私が貴方を焼いたのに。

「そんなの、ひなたが大切だからに決まってるじゃん」

 恥ずかしげもなく言う。
 でも――私をライター代わりにしていい理由にならない。

「怒るなって、ごめん」

 ゆ・る・さ・な・い!

 

 

 

拙作、限りなく水色に近い緋色のひなたと爽から。

お題「火・炎」で思いついたのがこれでした。

クオリティー?

え? なにそれ、美味しいの?

今回は遅刻でしたので、これでご容赦を!