火焔の少女
研究サンプルとして生まれた私の能力は発火能力(パイロキネシス)だった。当時の私は、力の制御ができず感情的になると、すぐに炎が燃え上がった。
だから決めたのだ、怒らない、泣かない、喜ばないと。
だって私が、貴方を焼いてしまったのだから。
「まだ、そんなことを思ってるの?」
彼は変わらない顔で、微笑む。暖かい炎に薪を加えながら、火を囲むみんなの顔が笑顔で。
どうして、そんな顔をするの? 私が貴方を焼いたのに。
「そんなの、ひなたが大切だからに決まってるじゃん」
恥ずかしげもなく言う。
でも――私をライター代わりにしていい理由にならない。
「怒るなって、ごめん」
ゆ・る・さ・な・い!
第二十八回のお題は「火・炎」です。照明、暖房、料理等、様々な「火・炎」の光景を作品にして下さい。詳しい概要→ https://t.co/GtCHTLOpLL に沿って12/3日21時~24時に #Twitter300字ss のタグをつけて投稿して下さい
— Tw300字ss (@Tw300ss) November 26, 2016
拙作、限りなく水色に近い緋色のひなたと爽から。
お題「火・炎」で思いついたのがこれでした。
クオリティー?
え? なにそれ、美味しいの?
今回は遅刻でしたので、これでご容赦を!