猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

託宣

 

 厳粛な儀式の中、神は聖女のもとに降りてくる。神卸の儀式である。神託を得て、国主へ託宣を送る。敬虔な信仰がこの国を支えてきたのは間違いない。
 神が降りる瞬間には、光が乱舞し、虹が聖女を中心に煌めいては駆け巡る。
 ――あぁ儂や。ほら王子がおるやろ。あと、近衛騎士の姉ちゃん。あの二人はええな。神々みんな萌えてるで。身分差ってだけでご飯3杯いけるが、それでいてあいつら無自覚やん? お互い必要としてるくせに、変な所で遠慮があってな。早くっつけやって思うんだが、お嬢もそう思わんか?
「……」
「して、神はなんと?」
 王の言葉に聖女は深々と伏する。
「王子と、騎士に神の祝福を――」
 そのままを誰が言えるものか。

 

 

 

 

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第60回Twitter300字SS参加作品
テーマ「祝う」でした。

 

たまに、こんなゆるっとしたモノを書きたくなるのです(笑)