猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

小さな灯り

 

 蝋燭にマッチで火を灯す。火と表すにはあまりにも弱々しい灯火で、王宮の燦々としたランタンの明かりから考えたら、なんて弱々しいんだろうと思う。

 でも、この弱い光だからこそ、肩を寄せるようにみんなが寄り添う。この瞬間は、城ではとうてい味わえない。

「物好きだね」

 と彼女は笑う。王城ではパーティーのまっただ中。影武者が今頃四苦八苦しながら、僕に向けて呪詛を送っているに違いない。

 孤児院で育った君は、僕の騎士となったが――僕はこの国の貧困を、まだまだ何も解決できずにいる。

 火を灯すのだ。民の生活に――そんな王にならないといけない。

 でも今は――。

 

「メリークリスマス!」

 無邪気に声が重なった。

 

 

 

 

 

今回はやや不消化ですが。

まぁ、書けるその時の精一杯ということで。

影武者君の話はまた書きたいかもしれません。

しかし王子な僕と、騎士の彼女にいい加減名前をつけないと……(プロット上もまだないw

 

 

それでも今回も、楽しく300字SSに参加させていただきました!