託宣
厳粛な儀式の中、神は聖女のもとに降りてくる。神卸の儀式である。神託を得て、国主へ託宣を送る。敬虔な信仰がこの国を支えてきたのは間違いない。
神が降りる瞬間には、光が乱舞し、虹が聖女を中心に煌めいては駆け巡る。
――あぁ儂や。ほら王子がおるやろ。あと、近衛騎士の姉ちゃん。あの二人はええな。神々みんな萌えてるで。身分差ってだけでご飯3杯いけるが、それでいてあいつら無自覚やん? お互い必要としてるくせに、変な所で遠慮があってな。早くっつけやって思うんだが、お嬢もそう思わんか?
「……」
「して、神はなんと?」
王の言葉に聖女は深々と伏する。
「王子と、騎士に神の祝福を――」
そのままを誰が言えるものか。
第六十回のお題は「祝う」です。祝言、祝詞、祝日等、「祝」の入る言葉でもOKです。「祝う」のある光景を作品にして下さい。概要→ https://t.co/PJh41DIrmY
— Tw300字ss (@Tw300ss) 2019年12月3日
に沿って12/7日21時~24時に #Twitter300字ss と @Tw300ss をつけて投稿して下さい
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第60回Twitter300字SS参加作品
テーマ「祝う」でした。
たまに、こんなゆるっとしたモノを書きたくなるのです(笑)