単純な推理では得られない結果なのだよ、探偵君。
優秀な遺伝子を組み合わせ製造された名探偵シャーリー・ホームズに、今僕は冷たい目で一瞥されていた。そうか、容疑者はシャーリーにこんな目で追い詰められたら、どんな犯人も窮する。愛らしい少女の姿は、作為的設計なのだ。
「ジョン。目が泳いでいるよ?」
「……」
「本来君がいないはずの場所に、私が知らない女性と一緒にいた。単純にその理由を知りたい」
「それは、シャーリー、君には――」
「そうだね、関係ない。私にはまったく関係ない。ただ、その理由が知りたい」
バカバカしいって君は言うだろう。これが何の役にたつのかって。色気も華もない僕が、勇気を振り絞った結果だから。しっかり受け取ってもらうよ探偵君――この指輪を。
【お知らせ】
— Tw300字ss (@Tw300ss) 2020年7月31日
主催の都合により明日の投稿のチェックを23時までとさせて頂きます。23時以降の投稿は翌日「いいね」とRTをさせて頂きます。
投稿自体は今までとおり翌日夜20時頃で一旦〆切、まとめを作成、それ以降は次のお題発表まで随時追加しますので、ご了承お願い致します。
毎度、恒例300字SSに今回も参加です。
今回は泳ぐなんですが、「目が泳ぐ」の方で。
ホームズ、ワトスンの関係って好きなんです。
今回はホームズ(女の子)×ワトスン(男子)で書いてみました。
今回も参加できてよかったです。