猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

単純な推理では得られない結果なのだよ、探偵君。

 優秀な遺伝子を組み合わせ製造された名探偵シャーリー・ホームズに、今僕は冷たい目で一瞥されていた。そうか、容疑者はシャーリーにこんな目で追い詰められたら、どんな犯人も窮する。愛らしい少女の姿は、作為的設計なのだ。
「ジョン。目が泳いでいるよ?」
「……」
「本来君がいないはずの場所に、私が知らない女性と一緒にいた。単純にその理由を知りたい」
「それは、シャーリー、君には――」
「そうだね、関係ない。私にはまったく関係ない。ただ、その理由が知りたい」
 バカバカしいって君は言うだろう。これが何の役にたつのかって。色気も華もない僕が、勇気を振り絞った結果だから。しっかり受け取ってもらうよ探偵君――この指輪を。

 

 

 

 

 

 

 

毎度、恒例300字SSに今回も参加です。
今回は泳ぐなんですが、「目が泳ぐ」の方で。
ホームズ、ワトスンの関係って好きなんです。
今回はホームズ(女の子)×ワトスン(男子)で書いてみました。

 

今回も参加できてよかったです。