最後の一言
見る者が見れば、妖精が寄り添うように舞ったのが見えただろう。
銀の粉を撒き散らしながら、妖精は哀悼を示す。それだって魔力の無い常人には、風かわそよぐ程度でしかない。
最後の賢者と呼ばれた老人が、この世界に来たのは、350年前。彼は異文化の国から漂流したと言われる。魔力が無い癖に、精霊と交わる事ができ、火種や雷を機械によって起こした。泥水を飲み水に変えたのも、かの老人の功績だった。
その老人が最後に残した言葉は――。
この世界の住民には意味不明で不明瞭な言葉たった。
それもそうかと、最初から付き合いだったカマドの精霊は溜息をつく。
彼の国の言語は、この国では全く解読不能だから当然か。
(だけどねぇ……)
呆れるしかないというのはこの事か。
彼の言葉は、後進の学者たちの研究意欲を掻き立てる、聖典として扱われるのは難くない。
(でもねぇ……)
――おうどん、食べたい。
(あんた、昨日も食ったじゃない)
――それから、君が好き。
(そっちを先にに言え!)
300年は精霊にとっても短くない時だ。
悲しいという感情は精霊には持ち得ない。
カマドの精霊にとっては、食わせる食い扶持がいなくなっただけなのに――その火が消える。
風がそよぐ。
カマドに火が起こせない。
その意味を賢いこの国の人達はよく理解していた。
オカザキレオさんの最後の一言は[おうどん食べたい···]です#あなたの最後の一言https://t.co/0W0tMDmXrd
— オカザキレオ (@oka_reo) 2016年8月14日
最後まで食欲w
また、こんなものを書いてしまって……。
どうすんの、俺。
#小説書く人向けRTされたら晒すパート2
#小説書く人向けRTされたら晒すパート2
前回やっていたのに、またやってたのね。
RTくださった皆様、ありがとうございました。
4RTで、物語のテーマ
— オカザキレオ (@oka_reo) 2016年7月6日
6RTで、小説を書き始めた年齢
10RTで、使っている教本
16RTで、文体の特徴
18RTで、お気に入りの過去作#小説書く人向けRTされたら晒すhttps://t.co/L5qFhYdsNJ
こそりん。
1 物語のテーマ
それぞれあるのですが、共通する事は、
懸命で不器用で、だけどまっすぐな。
と言ったところでしょうか。
青臭いって言われても、なんと言われても。
前を向く。
派手に転んでも、諦めない君が素敵なんだよ、って言いたい。
もっと言うと、特別な能力なんかいらない。
誰かが誰かを好きだと表現する事は、どんな魔法にも勝ると思ったり。
うん、なんて青臭いんだろう。
2 小説を書き始めた年齢
小学校5年製でドイルと出会ってから、小説を書くという事を意識していたんだと思います。
本格的に書き記しようになったのは、21歳になってから。そこからあまり進歩はなし。学習能力なし。まぁ、そこが僕なんだと最近は達観しています。
14RTなので。ここまで。
ありがとうございましたー。
#小説書く人向けRTされたら晒すに答えるの回♪
診断メーカーでの
#小説書く人向けRTされたら晒す
にお答えします。
期待に添えない内容ですいません(笑)
1RTで、ジャンル
— オカザキレオ (@oka_reo) 2016年6月25日
6RTで、好きなシチュエーション
9RTで、文体の特徴
15RTで、参考にしている資料
18RTで、メイキング#小説書く人向けRTされたら晒すhttps://t.co/L5qFhYdsNJ
こそりん。
1 ジャンル
恋愛、SF、ファンタジーあたりを好む無節操です。テンプレとか無視、無視。
セオリーある王道にそったオマージュを書くのは好き。
うん、天邪鬼ですね。
2 好きなシチュエーション
色々ありますが。
勇気を出して、精一杯の背伸びで自分の気持ちを言ったり
手をつなぎたいけど、勇気が持てない時に
「迷子なったら困るからな」
ってぶっきらぼうに、彼氏くんが手をつないでくれたりとか。
絶体絶命のピンチで、ヒロインが主人公の名前を呼んだ瞬間に
「遅くなって悪かったね」
って、敵を一刀両断にたりとか。どうですか?
3 文体の特徴
基本3人称ですが、心理描写が中心ですね。どちらかというと、軽い文体ではないと思います。回りくどいと思うし。
あと、これは思春期に読んだミステリ作家さんの影響ですが、
――(ダッシュ)
の表現が多いと思います。
個人的には映画のシーンの切り替えだったり、カメラアングルの切り替えを意識してますが、まぁ回りくどいよね。
でも、こういうスタイルで落ち着いてるので。おつきあい頂ける奇特な皆様には本当に感謝なのです。
4 参考にしている資料
ネットで検索した後、紙の資料を漁ります。
むしろ、日頃から資料を漁るのが趣味です。
今は使わなくても、いつか使うかもしれないので。
とか言いつつ、活字と戯れていたいだけなんですけどね。
15RTでしたので、以上で。
RTをくださった皆様、ありがとうございました!
婚約腕輪
これは契約なのだと言う。本堂の奥、床板が腐っていた場所に、その妖怪は眠っていた。衣一つまとわず――は思春期の男子高校生にはキツイ――まま納められていた彼女は、僕を見て笑った。
「元服を迎えた武士(モノノフ)が、儂に欲情するか。まぁそれも一興」
そう呟いた声が契機だったのか、彼女の吐く吐息が、腕に巻きつく。
「な、何、これ?」
「生臭坊主の家系は、教えを一子相伝と聞いたが、ニンゲンの為す伝聞などその程度か」
ふむと頷く。い、意味がわからない……。
「疫で米も野菜もダメになった時代があってな。貴様の祖先は、儂に泣きついた。もともと、医の心得がある儂には造作無いことだった。その変わりに、供物を要求した」
「え? それって、人身御供?」
いわゆる生贄ってヤツじゃないかと、と唾を飲み込む。腕に巻きついた煙は腕輪となって、取れない。どう足掻いても、だ。これは観念するしかないのか、とから笑いしか出てこない。
「血は争えぬな。別に人間の血肉など、食ってもうまくはない。儂には興味がない事よ」
「え?」
「儂は優秀な子が欲しいだけ。生臭坊主は優秀な血はあったが、女にだらしなくてな。坊主が庄屋と不義密通とは、なんとも嘆かわしい事よ。血は良くとも、親がそれでは子は育たぬ」
「は、はぁ」
「故に、今日まで待った」
「へ?」
「坊――名はなんと?」
「え? 慶太だけど――」
「心音(ココロネ)が美しい。お主のような武士ならば、夫婦(メオト)となる事にも異議はなし。待ち続けた甲斐があったというもの――」
え? え? え?
この瞬間も、裸の少女は僕に距離を詰めてくる。
「ま、まって、待って! ちょっと話しあおう、色々ちょっと確認したいことが――」
「体で語ることも武士たる、か。一目惚れというものは信じていなかったが、この世に絶対は無い、ということか。天よ、閻魔よ。この出会いに感謝する」
「だから待って、ちょっと、待って、待って――」
この後、音を聞きつけた母が駆けつけて――さらに事態はややこしくなるのだけれど――兎に角、今はもうそれどころじゃなかった。
オカザキレオは紫色の安っぽいリングで繋がれた女子高校生。槍に変化し、医学に熟達している。
— オカザキレオ (@oka_reo) 2016年6月25日
性格はサバサバしていて、夢見がち。相手の心が読める一面を持ち合わせている。#婚約腕輪https://t.co/2Ac3Ukznjo
まぁ、女子高生っていう設定そのもが電波様、コラーって感じですが(笑)
男子が大好きな、幼馴染とか、近所のお姉さんとか、委員長とか巻き込みながらの、伝奇的ハーレムモノも面白そうです(笑)
告白ロールプレイング
「あのさ、告白のロールプレイングに付き合ってくれない?」
「は?」
家飲みをしながら、同僚はそんなことを言ってくる。
「告白って、どう言っていいか正直わからないんだよね」
こいつは……。入社の時から私が気になっている事を知っていて言ってるのか?
「女子はどんな風に言ってもらったら嬉しい?」
「そんなの人によるに決まってるじゃない」
「じゃあ、槙本は?」
「え……」
言えるわけがない。何度、目の前の鈍感野郎にその言葉を投げようと思っているんだ?
「好きだよ」
同僚は耳元で囁く。背中がぞくっとする。言われたかった言葉なのに、と思う。少しおしゃれをしたり、ご飯に誘ったり、休日を一緒に過ごしたり、買い物に出たり。それなのにコイツは少しも気づきもしない。
「付き合ってください」
同僚は続ける。
「でも、付き合ってくださいって、あんまり好きじゃないんだよなぁ」
とハイボールに口をつけて。
「槙本ならどう言う?」
「す……す」
「え?」
「ずっと、好きだったんだよ、バカヤロー!」
煽られ、衝動に任せて言ってしまって――固まる。
こ、これはロールプレイングだ。何を言ってしまってるの? アルコールの酔いとはまるっきり別の意味の熱さが体中を駆け巡る。
「うん、俺も」
とニッコリ同僚は笑――う?
「槙本、好きだよ」
ズルイ笑みを浮かべながら。こいつはいつもそうだ。飄々として。でも仕事で失敗した私に、さり気なく手を差し伸べてくれて。
ズルイ、と思う。
「女子に誘導尋問で言わせるなんてサイテーだ」
「散々言っても気付かない槙本が悪いんだけど?」
「な、お前、そんな事を一言も――」
と反論する暇もなく、彼は私を抱きしめる。バカ――と、こんな時でも悪態を吐く私は、本当に素直じゃない。
「槙本のバカは、好きと同義語だよね」
「そんなわけあるか」
「じゃあ、好きって言ってよ」
私がどれだけ好きなのか、言葉なんかで伝わるか。
だから私は、今まで伝えたくて伝えたくて仕方がなかった言葉を、唇に全てこめて――。
ふと、「告白」で書きたくなって、タラリンと書いてみました。
『これだけは言える』
オカザキレオの新刊タイトルは
— オカザキレオ (@oka_reo) 2016年5月15日
『これだけは言える!』#あなたの新刊タイトルhttps://t.co/ymfXN3QVrN
ミステリーでいっちゃう?(笑)
面白いので、これでなにも考えずにショートショートを。
<hr>
「私は見たんだからね」
と彼女が言う。表情が険しい。彼女はいつも感情的になる。僕は表立って、感情に出さない。だから日頃は面白いなぁと思って見るのだが、火の粉がこちらに飛び火してくるとなれば、また話は別だ。
「あんな風に優しそうに、私には笑ってくれない」
「……」
もっと周囲に気を遣って、笑顔の一つでも見せてみろ、と言ったのは君なんだけどね。その言い付けに従って、少し笑ってみた。普段、無表情な僕が笑うことが、女子はよっぽど新鮮だったのか、キャーキャー言っていたが、僕には騒音にしか聞こえない。
だいたい、僕は他人には興味がないのだ。誰が何をしようが関係ない。どう思っていようが関係ない。関わらなければ傷なんかつかない。僕はそれを学習した――はずだった。
登校拒否をしていた僕に、彼女は学級委員長として、過分なまでに余計なお世話をしてくれた。
まぁ、今となればそれも悪くはない。
だいたいにして、彼女は面倒臭い。
「これだけは言えるんだけどさ――」
「え?」
僕は彼女を覗き込む。。
「君以外に、興味はないからね」
その一言で、君は頰を赤く染めて俯く。だいたい、こういう事に免疫がないくせに、ムキになったり感情的になったりする。
少しイタズラしたくなった僕は、とっておきの本心を囁いた。
「もっと言うとさ――」
ボソリと言葉にする。
俯く彼女の肩が心なし、震えている。
「ズルい、今、そんな事を言うなんて」
僕はニンマリと笑む。
「ズルい、今そんな風に笑うなんて――」
面倒臭いので、彼女の唇を塞いでやった。
<hr>
登校拒否していた小悪魔的男子と
不器用優等生。そんなノリで。