猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

2020-08-01から1日間の記事一覧

単純な推理では得られない結果なのだよ、探偵君。

優秀な遺伝子を組み合わせ製造された名探偵シャーリー・ホームズに、今僕は冷たい目で一瞥されていた。そうか、容疑者はシャーリーにこんな目で追い詰められたら、どんな犯人も窮する。愛らしい少女の姿は、作為的設計なのだ。「ジョン。目が泳いでいるよ?…

微睡み泳ぐ

遺伝子情報の海を微睡みながら、泳いでいく。目的なく最初は泳ぐだけだった。いつか宿主を引きずり下ろす。それだけを思って。一つの肉体に、二つの人格。主たる遺伝子が二つ。衝突しあうのは当然で。 微睡みながら、泳ぎながら。一人の少年のことを想う。 …