猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました」を読みました。

ncode.syosetu.com

 

 

突然ですが、読書メモ。
作者様のあらすじから。

 

 勇者の加護を持つ少女と魔王が戦うファンタジー世界。その世界で、初期レベルだけが高い『導き手』の加護を持つレッドは、妹である勇者の初期パーティーとして戦ってきた。
 だがレベルが高いだけで魔法も武技も超能力もない加護では次第に戦いについていけなくなり、ついに仲間の一人の賢者から「お前は真の仲間じゃない」と装備を全て奪われ、銅の剣一本でパーティーを追い出されてしまう。

 すっかり心が折れてしまったレッドは、世界の命運なんて知ったことか魔王軍との戦いから遠く離れた辺境の地ゾルタンで、目立たず1人楽しく生きてやると、旅の中で身につけた知識を活かし薬草屋を開くためとお金を貯めることにした。

 下町で暮らすハーフエルフの大工や、勇者の仲間にならなかったお姫様と一緒に、生まれついての加護が支配する世界で目指せ辺境スローライフ

 

 

という、なんて丁寧なあらすじ。
そして、今時のタイトルですが、中身はなかなかに硬派なファンタジーです。

白状しましょう。
最新話までの読破、半日でした。

物語の全貌もこれからという感じですが。

半チートと言えばいいか。
努力した才能はある。十分に実力もある。
でもコンプレックスと、過去に囚われて……から始まるのですが。

一般人からしてみたら、十分に能力がある。
でも、挫折があって。
自分のできるところから始める、と言うところが
共感できるところがあるんじゃないでしょうか。

ハーレムものじゃないのも、好感度が高いなぁ、と。

基本、一人称。時々、三人称。(お仲間視点)
でも、ある程度世界を巡って、人の世の酸いも辛いも(甘いではない)
味わった主人公だからこその、三人称に近いものがあって。

あぁ、こう言う視点は新しいなぁ、と。
今後の展開が楽しみです。

 

小説家になろう様からどうぞ。

 

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました

夢だけでも見させて

 ラボの中が、クリスマスムードなのを見やりながら、僕は白けてしまう。
 ここは実験の結果が全てで。
 くだらない――と吐き捨てた、その足が止まった。
 あの子が、ツリーを見上げていて。
 彼女の両親は研究者だ。両親にとっては、娘という認識よりもサンプル対象で。
 可哀想に、と思うけど同情はしない。僕は、我関せず通り過ぎた。

 

 


「何が我関せずよ。特化型サンプルへのアクセスコードは難しいって――」
「姉さん、ちょと静かに」
 彼女は、今年こそ両親がプレゼントを置いてくれると信じてやまない。僕らだって、それぐらい夢を見たっていいはずだ。
 バカだな、って思うけど。それでも――。
「メリークリスマス」
 僕は君に囁いた。

 

 

 

ということで、twitter300字SS参加作品でした。

最近、忙しさにかまけて文筆が疎かだったのですが。

これを機会に、しっかり書いていきたいなぁ、と。

今回は、うちの子のあの二人プラス、シスコンなボクっ子姉様でした。

お粗末!

「君とドラゴン企画」無事に終了しました!

togetter.com

 

君とドラゴン企画が無事に終了しました。

主催者含めて全20作品のエントリーがありました。

リンクは、togetter参考ですが、スペシャルサンクスで、参加いただいた皆様を。

 

 

 

呂彪様、想紫苑様、空色蜻蛉様、ひろたひかる様、SPICE5様、aio様、猫乃あお様、りゅーま様、ドーナツ様、ミド様、ばう様、霧原真様、なっつ様、夏目翔様、遥飛蓮助様、早瀬ぱこ様、せせり様、丘灯秋峯様、水原緋色様。

  • そして、読者としてこの企画に参加、TwitterでRTにご協力いただいた全ての皆様、本当にありがとうございました! 


  • 全ての作品に感想をつけさせてもらいましたが、全体的な感想を。
  • 悲喜こもごも、様々な君とドラゴンの物語が集まりましたが、例えばファンタジーだったり、現代だったり、西洋竜であったり、東洋竜と解釈されたりと本当に様々で。

 

ただ共通していたのは、何より

「君とドラゴン」な物語だったということでしょうか。

 

勿論、概要の中に

「君とドラゴンな物語を読ませてください」

と書きました。

ただ、テーマとしては細かくは書かなかったつもりでした。

 

それがどれを読んでも、君とドラゴンな物語となっていたのは、主催者としては本当に有難くも嬉しかった、それに尽きます。

 

 

さて、度々、自主企画をしてきましたが

もちろん、今後も何かしらの企画をさせてもらえたらと思っているのですが

今漫然と考えているのは

 

「イケてるじーちゃん・ばーちゃん企画(仮)」

「私と王子様企画(仮)」

「創作猫づくし企画(仮)」

 

とか。

またその時のテンションとか、ノリでだいぶ違うと思いますが、

またみなさんと企画ができたらな、と個人的には考えています。

 

 

ではでは、またお会いしましょう。

本当にありがとうございました!

 

 

 

映画「僕のワンダフル・ライフ」を観てきたので感想をば!

 

boku-wonderful.jp

 




家族で映画を観てきたので、感想を少しばかり。
アンパンマンドラえもん仮面ライダープリキュア、ディズニーを辿ってきたチビ達でしたが、
「映画館いきたーい」の娘の声に連れられて、行ってきました。


あらすじはこちら。

 

車に閉じ込められ、衰弱寸前のところをイーサンとそのママの助けられた
ゴールデンレトリバーの子犬。
この子犬、ベリーとイーサンをめぐる物語なのですが、
注目すべきは、一度寿命で天寿を全うしたベリーが、次の生でまた犬に転生し、イーサンとの記憶を残し、イーサンを求めて人生を送って行くのです。

 


号泣でした。
動物映画はまずいんです。
愛らしい動物に、感情を全て持って行かれます。

次の人生へ行く中で、決してハッピーじゃないことだらけで。
ベリーの時の人生で、すでにイーサンの一家は、離散しますからね。
それに、恋の苦しみもあって。


それでもベリーはね、ひたむきなんです。
イーサンと再会できた時、もうスクリーンが見えない。
これぐらいは書いてもいいでしょ?


この映画は、ベリーの一人称で語られて
設定もファンタジーだから、フィルターにかけられている気もしますが
人の世の無情さを、リアルに描かれています。

保健所に保護されて人生が終了したり、
家族の悲しみ
人間のエゴによる犬の調教、活用や
放棄という名の虐待、捨てるという行為も。

だから、ペットを飼うということは
可愛いだけじゃ済まない。

でもね、それだけじゃないのも人間で、
それはラストまで見て欲しいです。

これはファンタジーだから
そんなの無理だよ、って思うけど
無理が可能になるから、ファンタジーなんです。

子供達の前で、たくさん泣いて恥ずかしかったですが、
それもまた愛嬌。

映画を観ることそのものは二人とも好きなようなので、
素敵な時間を作ってあげたいと思います。

今作は、僕としては、本当に良い出会いだったと思います。
ベリーに会えてよかった!

 

憑見酒(ツキミザケ)

 他の人に視えないと気付いた7歳。境界線が曖昧になったのが11歳。14歳になって、あの子の顔も視えなくて。
 17歳、恋をした。そしてあの子の声が聞こえなくなった。初恋はすぐに終わった。櫻が舞い、紅葉が散るを繰り返し。
 ――視たいかぇ?
 と言ったのは、お寺の住職だった。水の澄んだ清酒がいい。中秋の名月、雲ひとつない深夜に、縁の場所で。盃を呷り無心に待て。
 そして今日に至る――。
 酒を飲み干す。何が美味しいのか分からなく、頭がクラクラする。
 でも――涙で目が霞む。あの子が同じように立っていて。

 

 住職の声が今になって、耳につく。
 ――こちらに戻らない覚悟、あるかぇ?
 僕は躊躇わずに、境界線を跨いだ。

 

 

 

 

twitter300字SS 第37回参加作品。

恒例でございます。

今回は「酒」

下戸な僕は今いち日本酒の味がわからないのですが。

企画の方は、今回も楽しく参加できました。

これから他の方のを読むのが楽しみです。

小学校から電話

 

小学校から電話があるとドッキリします。
慌ててかけ直しました。

今頃はPTAの役員もしているので「お仕事でしょうか?」「書類の修正でしょうか?」と反射してしまう僕がイヤだ(笑)

今回の書類は会長が作ったし、とかゴモゴモ思っていると
坊の方の担任の先生で。

 

「お父さん、すいません、ゆー君が階段から転んで」

 

まず、この瞬間からフリーズ。

ちなみに我が家は、相方さんがデイサービスの介護職員ですので

サービス提供時間中は、携帯電話などでられるはずもなく。

第一連絡先が僕になっているのです。

 

「お掃除の時に、箒とチリトリを持っていて
 横向きに転がったようで……」

 

フリーズ。
フリーズ。
フリーズ。

 

 

イメージしました。

横向きに転がって……。

な、に?

スタント?

 

まって?

まって?

まって?!

 

お前、なにやってんの?

 

 

「肩の痛みだけだったんで、とりあえずは保健室で湿布を貼ってもらってますが

 お家でも様子を見てあげてください」

 

 

先生、オッケー。

オーライ。

理解した。

 

 

慌てて、家に帰る時間を見計らって電話をしたが、出ない。

お、い。

もう帰っている時間だよね?

 

姉ちゃんの電話にかけてみたが、

やっぱり出ない。

 

 

嘔吐?

意識消失?

電話に出られないほど、パニック?

 

上司に理由を説明し、早退。
慌てて、仕事用携帯やら、車の鍵やら忘れそうになったけど。

 

 

車を走らせて、一目散に帰宅。

 

 

 

 

 

 

 

 

なぁんだか、元気な声がしますよ。

走り回ってますが。

 

「おっす」

「おっす?」

「早かったね」

「早いだろ、階段で転んだと先生から聞いて帰ってきたの。なんで電話に出ないの?」

「え……面倒臭いのと、本を読んでいて」

「姉ちゃんの携帯にもかけたんだが?」

「猫のお世話して、忙しかったんですー」

「宿題は?」

「「してませーん」」

 

 

 

綺麗にハモったよ、このひとたち。

とりあえず、携帯電話は出ろとちょっと説教。

ただ、安心はできないので、今晩一晩様子見。

 

肝心の転がったエピソードをしっかり聞いてなかったので、

この後問い詰めます(^^;;

 

 

天空都市

 まっしろい。
 天空都市を龍人が建立したという伝説のみが残る。
 雲海に足を踏み込んだ時点で、コンパスは役に立たなかった。
 皇位継承権ならくれてやると言っているのに、愚弟は納得しない。
 そこまで思いながら、今さら我に返る。国を追われた私に何が残る?
 自嘲し笑った刹那――足が滑った。雲の欠片となるならそれもまた本望。私は薄く笑って、墜ちた。

 

 


 頭痛に苛まれながら、目を開ける。
 雲海を前に広がる都市群――。
 だが、それよりも腕が千切れて、配線が剥き出しの騎士型機械人形に目を奪われた。
「網膜認証を終了、遺伝子適合を確認。コード・ランスロットは貴女を王として認証しました」
 ――私の物語は、まだ終わらない。

 

 

 

ということで、恒例twitter300字SS参加作品

今回は「雲」でした。

迷った! 大いに迷いましたが、

今回も月並みではありますが、なんとか投稿ができました。

 

空中都市の描写をもっとしたかった。

いつか、どこかで!

 

最近、300字SSを巡回できていないので、今回こそは楽しませていただきます!