猫の尻尾亭

尾岡レキが創作の事や読書感想を殴り書きするだけのブログです。アイラブ300字SS!

令和最初の仮面ライダーが終わりました。

良いオッサンが仮面ライダーというツッコミも多々あると思うのですが、コレが良いんです。


熱狂的な仮面ライダーフリークというワケではなくて、
見る時と見ない時の落差がかなり自分でも激しいと自覚しています。

でも、やっぱり時々で、自分のツボになる仮面ライダーがいて。創作が好きな人、アクション、映像、色々な意味で最先端がつまっている気がします。

 

さて、今回、初回から最終話まで逃さずみたゼロワンです。
いやぁ、かっこよくて、可愛くて、ドキドキして、最後までハラハラして、そしてこの世界の余韻にもっともっと浸りたかった。


公式サイト(東映公式)はこちら。

www.kamen-rider-official.com

 

 

じゃぁ、ゼロワンって一体何だったんだろうって思ったので、改めて考えたいなって。
僕にととってのゼロワンは、お父さん・お母さん・オトナ達の背負うべき使命――なんじゃないかって思っています。

 

そんなわけで尾岡はこんなことを思いました。

 

 

 

 

社長で仮面ライダー(本当はコメディアンを目指していた)

設定が濃い。
飛電インテリジェンス創業者の孫が飛電或人。彼はコメディアンを目指していたが、泣かず飛ばず。そんななかで、祖父が死去。会社を継ぐ事態になるわけですが、AIテクノロジー開発のノウハウは、或人にあるわけもなく――がスタートライン。
でも、知らないからこそ、知らない強みでヒューマギアに真正面から挑んでいく。賛否両論があって。この或人の青臭さが苦手な人もいたようですが、僕は好きでした。
だからこそ、余計に周囲のドラマが引き立った気がします。

 


社長秘書(秘書型ヒューマギア)イズの存在

 

人工知能搭載型人型ロボ。ヒューマギア。そのお仕事のジャンルに分けて、様々なヒューマギアが存在するのですが、特に本作ヒロインであるイズの人気たるや。

あくまで社長サポートをすることを前提に開発されたため、ビジネスの知識は幅広い。でも或人の発するギャグについては理解できず――その落差が最初は面白かった。或人のギャグを解説したりね。
でもそのうち学習(ラーニング)していくんですよね。
結果、或人より先にギャグを言ったり。

いつしか視聴者もイズの存在に飲み込まれて。
だからこそ、先の展開で息を呑む――。未見の方は是非、ブルーレイディスクで追いかけていただきたい。

 

 

 会社ってなんだ?

本作で、度々テーマになったことです。
もしかしたら、観ていたオトナの方。胸を鷲掴みにされた人もいたんじゃんないだろうか。
どうして仕事をするんだろう。
会社ってなんだろ?
そんなことを投げかけてくれました。


もちろん特撮なので、ビジネス映画のように硬派じゃない。この作品はあくまで仮面ライダーなのです。

ただ或人は夢を語った。その夢の実現を信じて、色々な人が集まってきた。それが会社なんですよね。
或人は、飛電インテリジェンスを追い出された。
しかし、諦めきれず飛電製作所を立ち上げた。

さながらAppleを追い出された故スティーブ・ジョブズのように。
ジョブズAppleに戻って、iMaciPod、そしてiPhoneiPad etc……。を発表し、世を変革したわけですが。

利益を得るために会社があるわけではなく。
社会に、世の中に評価された対価として
利益があるわけです。

或人の言葉は青いけれど、
青いが故に真実です。
理想が語れない人に、イノベーションある未来は語れないし、
実現できないんですよね。


個人的には最高のNo,2
飛電インテリジェンス副社長(アンジャッシュ児島さん)が僕は大好きだったよ!

 
道具?

もう一つ、本作のキーワードとなるのがこのキーワード。
会社の部下は、道具なのか?
いや、違いますね。自分以外の人間は道具なのか?
便利な道具として誰かを見ていないか?
これが人間対ヒューマギアの構図に当てはまる気がします。

人間は、自分が優位に立つと
下位と決めつけた人たちを蔑ろにしがちで。

でも忘れていないだろうか。
会社というのは、組織というのは、チームというものは。
一人では達成できない、大きな、おおきな、
それはそれはとても大きな大きな目標を
みんなで、寄ってたかって実現していこうぜってことです。

道具と認識した途端に、チームは瓦解していく。
どんなに素晴らしいテクノロジーがあったとしても、
「物」を使うのは人であるってことですね。
「人」と「人」がチームを作るのです。
「人」と「物‘ではチームは作れない。
作中、飛電とザイアの差はそういうトコロにあった気がして。

だからこそ最終話のチームサウザーサウザー課にニンマリとしてしまったのでした。

 


その結論は……。
 

「その結論は予測されている」
作中人工知能「アーク」が示した言葉でした。
でも人間もヒューマギアも、予想された結論から大きく外れて、最終回を迎えた。
復元したあの子は、きっと最初のあの子とまるで違う子のあずなのです。
過去のあの子と、今のあの子を全て胸の内に収めて
或人は生きていくのかと思うと、余計に感慨深いですね。

結論は予測されない。
未来は行動を起こせばかわる。
青臭い理想がなければイノベーションは起きない。

 

子ども達のヒーローである仮面ライダーゼロワンは、
「お仕事」を通して
世の大人を「仮面ライダー」として見ててくれたらと、思いました。


苦しいこと、苦境があるなかで
働いている、守ってくれる
オトナって、すごくカッコ良いでしょ? って。
ちょっと大袈裟かしら?

 

 

 


仮面ライダーゼロワン、完結。
この余韻に浸りながら、冬の映画が楽しみなのです!